旧NTTレゾナント株式会社のプレスリリース情報です。
2023年7月1日をもって株式会社NTTドコモとNTTレゾナント株式会社は合併しました。


「環境意識の高い消費者のライフスタイルと購買行動」に関するマーケティング・レポートについて

平成14年5月29日

報道発表資料

株式会社NTT-X

「環境意識の高い消費者のライフスタイルと購買行動」
に関するマーケティング・レポートについて

 インターネットポータルサイト「goo」(*1)を提供する株式会社NTT-X(*2、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:池田 茂)は、昨年10月より開始した”21世紀品質(*3)をプロデュースするWebマーケティングサイト「Ecot (イーコット)」”(*4http://ecot.goo.ne.jp/)の半年間の運用における調査結果と、国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*5http://research.goo.ne.jp/)で実施した「ショッピングと暮らしに関するアンケート」(有効回答者数4,074名)の結果から、”環境問題に関心のある消費者のライフスタイルと購買行動”についてまとめたレポートを発行し、本日開催する「Ecotマーケティングセミナー」にて配布します。なお、本レポートの配布は、原則「Ecot」協賛企業のみとさせていただいておりますが、今回に限り、お申込いただきました方には無料でご提供します。
 この調査は、NTT-Xが株式会社アサツー ディ・ケイ(*6、本社:東京都中央区、代表取締役社長:長沼 孝一郎)、未来編集株式会社(*7)、株式会社文化科学研究所(*8)の協力により、”環境配慮型商品の開発支援”やエコ・マーケットの拡大支援という目的のもとに実施したもので、NTT-Xは今後も定期的に調査・報告を行っていきます。

1.背景

 行政や企業は、法規制も含めて”循環型社会(*9)”の構築を推進しているところですが、現状は各種調査結果から明らかなように、「環境に対する意識は高いが、行動が伴っていない」という消費者の意識が、その推進に歯止めをかけている状況です。
 NTT-Xは、”消費者意識の把握”が現状打開の重要なポイントととらえ、「Ecot」のサイトを通して消費者の意見を吸い上げる仕組みを作り、そこから出てくる課題やヒントを基に消費者の意識と行動のギャップを埋める手段を見つけ、現状を打開するきっかけを作りたいと考えています。今回発表するレポートは、その一環として発行するものです。

2.調査方法について

 これまでに実施された、様々な環境意識に関する調査では、消費者の半分は「環境への意識」があると報告されていますが、NTT-Xでは、環境への意識がある消費者にも、それぞれ、環境に対する意識の違いがあるのではないかと考えました。そこで、今回「環境への意識」がある消費者”エコ・コンシャス層”を6つのクラスター(モラルエコ、スローライフ、こだわりエコ、オーガニックエコ、ヒーリング層、生活防衛層)に分けるトライアルを行い、環境に対する意識とキーワードに関する反応で、クラスタリングされた消費者情報を分析し、タイプ別のエコ・ライフの本音を探ることとしました。

3.調査概要

(1)「ショッピングと暮らしについてのアンケート」
調査方法:公開型インターネット調査
調査時期:平成14年3月
調査対象:10代以上の男女(「gooリサーチ」会員と「Ecot」会員)
回答者数:4,074名
(2)「Ecot」サイト内コミュニティーコーナー「Ecot Cafe」(http://ecot.goo.ne.jp/cafe/index.html)での独自調査

4.レポート内容

(1)「Ecot」マーケティングレポート概要
 本リサーチ結果の分析を基に、エコ・マーケット拡大や、「循環型社会」を形成していくためには、企業にとって何が必要かを提言しています。
  • 全体の65%が地球環境問題に関心のあるエコ・コンシャス層
  • エコに興味がある人=モノを買わない人、ではない
  • 単純に「エコだと」アピールしても、生活者には響かない
  • それでは教育、啓蒙で何とかなるのか?
  • 「ココロとカラダのエコ」がキーワードに!
  • 「スローライフ」が本流の時代へ
(2)リサーチ結果
 1章 生活者は今、どのようなエコに興味があるのか
  • 専業主婦が反応するエコワード ~オーガニックと暮らし防御型エコ
  • 男性サラリーマンが反応するエコワード ~アウトドア・ネイチャーとエコロジーの専門用語系エコ
  • 働く女性が反応するエコ項目 ~ココロとカラダのエコ
  • 現代のエコ意識の背景 ~目に見えない不安の増大
  • 最も大切にしている時間 ~アクティビティよりリラクゼーションが優位
2章 クラスタリングする仮設の検証
  • クラスターの全体構成 -全体の64.8%がエコ・コンシャス-
  • クラスターの属性
  • 自分エコクラスターの分割軸
  • 地球エコクラスターの分割軸
  • エコクラスターとライフスタイル
3章 エコクラスター別にみた消費動向
  • クラスター別にみた関心商品領域
  • クラスター別にみた認知ルート
  • 商品に求める付加価値
  • クラスター別にみた商品選択のポイント
  • 商品選択の際に気になる点
  • 6つのエコクラスターとアプローチ方法
(3)「Ecot EYES(イーコットアイズ)」(*10)からのメッセージ
 今回の調査結果を基に「EcotEYES」のメンバー4氏から、クラスター毎の訴求ポイントや企業が今後取組むべきポイント、消費者・企業・地域間のエコ・ライフをキーワードとしたコミュニケーションのあり方などのコメントをいただきました。調査結果を基にしたコメントを専門家からいただくことで、より信憑性のある調査結果を提示します。
(コメント一覧)
  • キーワードは「スローマニファクチャリング」
     赤池 学 氏(科学技術ジャーナリスト/ユニバーサルデザイン総合研究所長)
  • 部分ではなくグランドデザインのための議論を
     岡本 正耿 氏(株式会社マーケティングプロモーションセンター代表取締役)
  • エコライフを楽しむことで生活満足度がアップ
     加藤 敏春 氏(エコマネー提唱者/東京大学大学院総合文化研究科教授)
  • こだわる人が目にするモノに十分な情報を
     佐藤 博之 氏(GPN事務局長/財団法人日本環境協会事業課長)

5.レポートご提供方法

 本レポートの配布は、原則、「Ecot」の活動にご賛同いただき、共に「循環型社会」の構築に向けて検討していただける「Ecot」協賛企業のみとさせ
ていただいておりますが、今回に限り、お申込いただきました方には無料でご提供します。
(今回のレポート配布について)
 本日開催のセミナーで配布しますが、その後、下記事務局にて受付します。
(事務局連絡先)
  NTT- X 環境gooプロジェクト
   E-mail:info-ecot@ecomail.goo.ne.jp

6.「Ecot」の今後

 「Ecot」では、今回の調査結果を踏まえ、今後もエコ・マーケットを分析していきます。各クラスターのより細かな実態分析、商品分野毎にみた有効なアプローチの方法(商品開発、チャネル開発、コミュニケーション戦略など)、その他、エコ・ビジネスの立上げや拡大に必要なデータ収集と解析を行っていきます。
 また、リサーチだけではなく、Webコンテンツによるユーザの啓発や”エコなライフスタイル”を送るのに役立つ”21世紀のスタンダード品質”をもった商品の紹介も積極的に実施していきます。
以上
NTT-X 広報室
E-mail:pr@nttx.co.jp
《 補足 》
(*1)【 goo 】http://www.nttx.co.jp/
 ”webページ検索サービス”をはじめとする多彩な「検索サービス」を核に、約265万会員を有する「コミュニティ」や「e-リサーチ」サービスなどを提供しています。環境専門の「環境goo」、地域情報の「まちgoo」、こども向けの「キッズgoo」、ビジネス情報の「日経goo」、ブロードバンドコンテンツ専門の「gooブロードバンド」等、専門コーナーも次々にスタートさせております。
(*2)【 NTT-X 】http://www.nttx.co.jp/
 NTT再編に先立つ1999年4月、NTTのマルチメディア推進本部および研究所から201名(平均年齢29.5歳)が集結し、NTTグループにおけるIT戦略会社としてスタート。ポータルサイト「goo」(http://www.goo.ne.jp/)や、e-ラーニングサービス「E-cube」(http://e-cube.ne.jp/)、日本のITカルチャを牽引するWebマガジン「HotWired JAPAN」 (http://www.hotwired.co.jp/) 、国内でベスト10に入る売上高を誇るオンラインPCストア「NTT-X Store」(http://store.nttx.co.jp/) など、数々のネットビジネスを”市場の先陣”としてみずから営みつつ、リーディングカンパニーとして培った技術・ノウハウ・経験をもとに、多くの企業・団体にITコンサルティング、ソリューションを提供しています。このユニークなビジネスモデルを、当社では「Media X(クロス) Solution」というフレーズで表現しています。
(*3)【 21世紀品質 】
 これまでの「素材・機能・効果」という企業から語る品質だけでなく、企業活動や環境配慮型商品に対する生活者の実感、発想をモノづくりに加えて生まれる品質のこと。
(*4)【 Ecot 】http://ecot.goo.ne.jp/
 NTT-Xが運営する”21世紀品質”をテーマとして商品情報を発信し、これからの人と地球にいいモノ、いいライフスタイルをナビゲートするWebマーケティングサイトです。「人と地球にいいモノをつくりたい企業」と「人と地球にいいモノを選びたい消費者」をダイレクトに繋ぐ場(サイト)を開設し、企業と消費者のモノを媒介とした情報コミュニケーション及びコラボレーションを実現させます。
(*5)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
 ポータルサイト「goo」を提供するNTT-Xと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いeリサーチ・サービスです。約15万人の登録モニターのほか、携帯電話でアンケートに答える「gooリサーチ・モバイル」モニター(2.8万人)、支出決定権限を有するビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(7,300人)を擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれも平成14年5月現在)
(*6)【 株式会社アサツー ディ・ケイ 】
 総合広告会社。マスメディア他すべての広告およびPR業務の取扱、すべての広告表現に関する企画ならびに制作事業を展開する。「Ecot」の運営協力を行っている。
(*7)【 未来編集株式会社 】
 本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:校條 諭。株式会社アサツー ディ・ケイが主要株主となっているインターネットマーケティングのソリューション型ASP企業。1997年からコミュニティサイト「atCLUB」を運営しコミュニティマーケティングのノウハウを蓄積すると共に、2001年初めからは、統合型のネット対応マーケティングシステム「eMエンジン」を市場に提供。今回は、eMエンジンの調査部分の機能を提供。
(*8)【 株式会社文化科学研究所 】
 本社:東京都港区、代表取締役社長:於保 義教。
 1988年に、ぴあ株式会社が中心となって設立したシンクタンク(旧ぴあ総研。1993年に文化科学研究所に名称変更)で、以来、文化、生活領域、アミューズメント領域、まちづくりなどを中心に各種の受託研究事業を展開。
(*9)【 循環型社会 】
 有限な資源の永続性を確保するため、大量生産・大量流通・大量消費・大量廃棄の社会のあり方を根本から見直し、人間の生活や企業活動に伴って発生・消費される物やエネルギーなどあらゆるものを資源として循環し、またはさまざまな形で繰り返し利用するとともに、廃棄するものを最小限とすることで、自然環境をはじめとする環境への負荷を可能な限り低減するシステムを実現するための意思を有する社会のこと。
(*10)【 EcotEYES 】
 「Ecot」の第三者機関組織。「Ecot」への企業参加基準、商品掲載基準を設定している。
○メンバー/敬称略、五十音順
 赤池 学(科学技術ジャーナリスト/ユニバーサルデザイン総合研究所長)
 稲葉 敦(経済産業省産業技術総合研究所LCAセンター長)
 岡本正耿(株式会社マーケティングプロモーションセンター代表取締役)
 加藤敏春(エコマネー提唱者/東京大学大学院総合文化研究科教授)
 佐藤博之(グリーン購入ネットワーク事務局長/財団法人日本環境協会事業課長)
 筑紫みずえ(株式会社グッドバンカー代表取締役社長)
 中井達郎(日本自然保護協会 広報普及部長)
 野中ともよ(ジャーナリスト)
 益田文和(エコデザイン研究所代表/東京造形大学教授)
○顧問
 山本良一(東京大学教授/国際・産学共同研究センター長)