旧NTTレゾナント株式会社のプレスリリース情報です。
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ATOK の機能を利用した「goo」の新検索サービス開始 ~ATOKがかしこくなると「goo」がかしこくなり、「goo」がたくさん利用されるとATOKがかしこくなる~

平成17年10月27日

報道発表資料

NTTレゾナント株式会社
株式会社ジャストシステム

ATOK の機能を利用した「goo」の新検索サービス開始
~ATOKがかしこくなると「goo」がかしこくなり、
「goo」がたくさん利用されるとATOKがかしこくなる~

 インターネットポータルサイト「goo」(*1)を運営するNTTレゾナント株式会社 (*2、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:資宗 克行、以下NTTレゾナント)と、一太郎・ATOKなど日本語処理技術を手がける株式会社ジャストシステム (*3、本社:徳島県徳島市、代表取締役社長:浮川 和宣、以下ジャストシステム)は、インターネットにおける全く新しい日本語入力システムの提供について合意し、本日、「goo」において、ATOK(*4)の機能を利用した新たなウェブ検索サービスを提供開始します。
 本サービスは、「goo」のウェブ検索サービスにおいて、検索キーワードの入力段階からATOKの持つ推測変換や辞書の一部機能を利用できるもので、適切な検索キーワードを入力することによってしか得られなかった情報を、初心者の方でも気軽に使いこなし、求める結果を簡単に探し出すことができるようになります。
 なお、検索キーワードの入力段階から入力支援を行うのは国内ポータルサイトで初となります。

1. 背景

(1) 日常生活へのインターネット利用の普及と個人のメディア獲得により、情報の発信者と受信者の相対関係は大きく変化し、消費者の興味の対象と行動はより細分化され、情報を探し求める動きはより活発化しています。しかしながらポータルサイトのウェブ検索では、検索の8回に1回は日本語特有の課題により求める情報にたどり着けない(「goo」調べ)状況にあります。これに対し「goo」では「行動支援メディア」として、ユーザのインターネット上での行動の起点である検索サービスをより強化すべく取り組んでおり、日本人の行動を熟知したサポート機能として、送り仮名の違いや略称および通称、同音異義語や入力ミスといった日本語特有の課題を解決し、もっと使いやすい検索の提供に向け取り組んできました。
(2) ジャストシステムでは、創業時から日本語処理技術に取り組み、高い変換精度を持つATOKの提供にあたっては、専門の辞書開発チームが文章内の言葉同士の結びつけ(共起)を行い、膨大な数の言葉を体系化することで正確な入力変換を支援してきました。ATOKは、日本語の扱いに最も敏感である全国の新聞社の 9割以上において、また様々な企業や学校そして個人の方々に、パソコンをはじめ携帯電話やカーナビといった様々なプラットフォームを通じて利用されています。

2. 提携の目的

(1) 英語でウェブ検索を利用する場合と異なり、日本語でウェブ検索を利用する際に入力されるキーワードはユーザが見聞きした音としての文字羅列も多く、また文字変換を伴うことから、それが本来目的とする情報検索のためのキーワードとして正しいかどうかは検索結果を確認してみるまで分からず、検索を繰り返す必要がありました。今回、「goo」のウェブ検索にATOKの機能を実装し、国内ポータルサイトでは初となる、日本語によるキーワード入力そのものが適切かどうかを判断できる補足情報を即座に表示することで、日本語特有の文字入力および変換時の間違いを低減化し、求める情報をより手に入れやすくする全く新しい検索サービスを提供します。
(2) 同時に「goo」のウェブ検索サイトにおいて入力された最新の語彙を、定期的にATOKの変換辞書に収録します。「goo」とATOKの機能が連携することで、”ATOKがかしこくなると「goo」がかしこくなり、「goo」がたくさん利用されるとATOKがかしこくなる”という相互補完関係を構築し、「goo」のユーザには優れたウェブ検索サービスを提供し、ATOKユーザには最新の語彙を快適に変換できる機能を還元していきます。

3. サービスの概要

(1) 「goo サジェストβ with ATOK」の提供
 「goo」のウェブ検索にキーワードを入力する際、ひらがな入力した時点で入力された文字列から検索しようとしている言葉を、ATOKの機能を利用して、キーワード入力欄下部にその候補となるキーワードの漢字表記や顔写真といった補足情報を即座に表示します。当初は、「goo」のウェブ検索キーワード上位 1,000語の約1割を占める「人名」をはじめ、NTTグループをあげて取り組みを強化している地域情報分野の「ランドマーク」、さらに最も利用されている「四字熟語」の各辞書から対応し、順次拡大してまいります。
<スーパー人名辞書>
辞書登録数:約29,000語
(入力例)はせがわ ⇒ 「長谷川理恵:モデル」を候補として表示
          ⇒ 選択すると顔写真と共にプロフィールを表示
<ランドマーク辞書>
辞書登録数:約740語
(入力例)「あかしかいきょうおおはし」  ⇒ 「明石海峡大橋」と漢字で表示
      ⇒ 選択し、地図のタブを選択 ⇒ 検索をクリック
      ⇒ goo地図の検索結果にて、住所や、近辺の地図を表示
<四字熟語辞書>
辞書登録数:約930語
(入力例)「あんちゅうもさく」 ⇒ 「暗中模索」と漢字で表示
      ⇒ 選択し、辞書のタブを選択 ⇒ 検索をクリック
      ⇒ 「goo辞書」から四字熟語の意味や、英語での言い回しを表示
◎「goo サジェストβ with ATOK」のURL:http://suggest.search.goo.ne.jp/
※「goo」トップページから「goo サジェストβ with ATOK」ロゴをクリックすると上記ページに移動します。
(2) 「goo 流行語辞書 for ATOK」(本年12月提供予定)
 「goo」のウェブ検索は、世相を映す鏡として様々なキーワードが入力されますが、今年「goo」で検索されたランキング上位のキーワードを「goo流行語辞書 for ATOK」として日本語パワーアップサイト「ATOK.com」(http://www.atok.com/)を通じてATOKユーザ向けにダウンロード提供します。ATOKユーザは、本辞書をインストールすることで、最新の流行語に関する辞書機能を無償で利用することができます。
(3) 「goo」の検索キーワードデータを反映した ATOK の提供(予定)
 今後発売するATOKにおいて、「goo」の検索キーワードランキング上位の語彙をATOK変換辞書として反映していく予定です。これにより、さらにかしこくなったATOKが「goo」に反映され、ユーザが使うほど「goo」もATOKもかしこくなるという相互補完を実現します。

4. 今後の展開

 「goo」では、「goo サジェストβ with ATOK」の対応ブラウザ拡大など利用可能な環境を増やし、早期の商用化を目指します。また両社は、ユーザがひらがなから漢字へ変換する際の速度や入力文字決定時の迷いなど、「goo サジェストβ with ATOK」における文字入力所要時間をリアルタイムに把握することを通じ、より多くのユーザにとって最適な補足情報の表示タイミング、インターフェースへと改良してまいります。加えて、新たな文字入力支援の方法についても検討を重ねてまいります。
 さらに、これら取り組みを皮切りに提携範囲を広げ、日本語を熟知した事業者として両社の成果を持ち寄ることで、インターネットにおける様々なシーンで、日本人にとって使いやすく”かしこい”サービスの実現に取り組んでまいります。
以上
【本件に関するお問合せ先】
NTTレゾナント株式会社 ポータル事業本部
E-mail:pr@nttr.co.jp
《 補足 》
(*1)【 goo 】http://www.goo.ne.jp/
 NTTレゾナントが運営する『goo』は、1か月あたり約2,840万ブラウザ※からのアクセスを有する、日本を代表するインターネットポータルです。サービスの中核である「検索サービス」ではWebページの検索サービスのみならず、辞書や地図、その他各種実用情報などの多彩且つ膨大なデータベースの検索サービスを提供しています。また、併せて「コンテンツ」「パーソナル便利ツール」「コミュニティサービス(約600万会員)」等の幅広いサービスも提供しています。また、それらサービスへのアクセス者数を背景として、国内屈指のネット調査サービス「gooリサーチ」等を、主に法人向けに提供しています。
※2005年7月の弊社ログシステムより、『goo』へのアクセスデータから、当該期間中にアクセスされたユニークブラウザ数をカウントし算出。
(*2)【 NTTレゾナント 】http://www.nttr.co.jp/
 NTTレゾナントは、平成16年4月1日、インターネットポータルサイト『goo』や、独自のEラーニングサービスを提供するNTT-Xと、ブロードバンドコンテンツ提供サービス「BROBA」や、映像会議サービス等のパッケージサービスを提供するNTT-BBの事業を統合し、営業を開始しました。
 NTTグループのブロードバンド事業のアプリケーションサービスとして、国内最高レベルの検索機能を有する『goo』を、ブロードバンド時代をリードするポータルサイトとして強化・発展させるとともに、操作性に優れた高品質な双方向映像コミュニケーションサービスを先導的に開発・提供するなど、インターネットユーザの幅広いニーズに応える利便性の高いサービスを実現します。
(*3)【 ジャストシステム 】http://www.justsystem.co.jp/
 株式会社ジャストシステムは1979年の創立以来、一貫して言語処理技術に取り組んできました。「ことば」の技術に代表される人間を中心においた技術の研究・開発において、お使いいただくお客様を第一に考え、「一太郎」「ATOK」「ConceptBase」など数々の製品やサービスを生み出し続けてきました。また、企業内でデータ統合をする上で、不可欠なものになっているXMLを自由に扱えるアプリケーション開発システム「xfy(エクスファイ)」の開発にも取り組んでいます。
 「未来が見えるチカラ。」がジャストシステムの企業理念です。その精神で私たちは人間の可能性と成長を支援していきます。
(*4)【 ATOK 】http://www.atok.com/
 日本語入力システム「ATOK」は定評ある高い変換精度に加えて、優れた校正支援機能や入力効率を向上させる推測変換機能などを搭載し、さらに方言の変換も積極的に取り組むなど、日々開発を続け、ユーザーから高い評価を得ています。また、パソコン以外にも携帯電話やカーナビ、ゲーム機等多種多様な環境にも ATOKを提供しています。さらに、業務で使用する専門用語が快適に変換できる「ATOK専門用語変換辞書」や、社内独自用語の正確な変換や表記統一を支援する「ATOK Business Solution」など、創業以来培ってきた技術を生かして、様々な法人向け製品やサービスを提供しています。