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goo.co.jpドメイン名使用権確認請求の控訴審判決について ~ NTT-Xが控訴審でも勝訴 ~

平成14年10月17日

お知らせ

株式会社 NTT-X

goo.co.jpドメイン名使用権確認請求の控訴審判決について
~ NTT-Xが控訴審でも勝訴 ~

 株式会社NTT-X(*1、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中嶋 孝夫)に対し有限会社ポップコーン(以下 控訴人)が行った、「goo.co.jp」というドメイン名使用権確認請求訴訟の控訴審につきまして、本日、東京高等裁判所 第6民事部(山下 和明 裁判長)は、平成14年4月26日の第一審の判決と同じく、控訴人の主張を斥け、控訴人の控訴を棄却する判決、すなわち控訴人は「goo.co.jp」というドメイン名の使用権を有しないとの判決を行いました。

1.これまでの経緯

 当社は、「.jp」ドメイン名を管理する社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(以下 JPNIC)が平成12年7月19日に策定した「JPドメイン名紛争処理方針」(*2)に基づき、平成12年11月20日、工業所有権仲裁センター(現・日本知的財産仲裁センター)に対し「goo.co.jp」のドメイン名の移転を求める申立を行いました。
 平成13年2月5日、工業所有権仲裁センター(現・日本知的財産仲裁センター)は当社の主張を認め、「goo.co.jp」のドメイン名を当社に移転することを命じる裁定を出しました。裁定では、以下のような事情のもと、控訴人は「goo.co.jp」のドメイン名を不正の目的で使用しており、且つ、「goo.co.jp」のドメイン名の登録について権利または正当な利益を有していないというものでありました。
(1)申立者(NTT-X)は、「goo」(*3)という商標を有しており、サービスの拡充・宣伝・その他企業努力によってgoo.ne.jpは遅くとも平成11年8月末日までにポータルサイトとしてインターネット利用ユーザに著名となっており、「goo」および「goo.ne.jp」の表示は高い顧客吸引力を取得しており、申立者はこれを継続して使用する正当な利益を有していること。
(2)インターネット上の利用者が、goo.co.jpとgoo.ne.jpを誤認混同して、控訴人サイトにアクセスする機会の多くあること。
(3)間違ってアクセスした利用者は、アダルト画像に接するを避けられず、「goo」が該当のコンテンツを発信しているとユーザが誤認することにより、NTT-Xの社会的信用が毀損されるおそれが生ずること。
(4)控訴人サイトは専ら転送のみを目的としており、全く独自の情報を掲載していないこと。また、その転送時期は平成11年8月末日以降であったこと。
 控訴人は、この裁定を不服として平成13年2月16日、当社を被告として、「goo.co.jp」というドメイン名の使用権確認請求訴訟を提起しました。控訴人は、控訴人のドメイン名の登録が当社の商標登録より先であることをもって、不正の目的の使用には該当しないと主張しましたが、東京地方裁判所は、平成14年4月26日、次の理由により、控訴人の請求を棄却する判決を行いました。
(1)当社サイト(goo.ne.jp)は、遅くとも平成9年8月には、インターネットユーザの間で著名となったものと認められるから、当社は「goo」及びgoo.ne.jpについて正当な利益を有しているということができる。
(2)控訴人は、当社サイトが著名となった後に、当社サイトと誤認混同または入力ミスをした多数のインターネットユーザを転送先サイトに誘引して利益を得るために、控訴人サイトを大きく変更して転送サイトとし、goo.co.jpを使用して、ユーザの誤りに乗じて商業上の利益を得ていたものということができるから、控訴人には不正の目的があったものと認められる。
(3)控訴人がgoo.co.jpまたは「goo」の名称で一般的に認識されていたということはできない。
 控訴人は、この東京地方裁判所の判決に対し、原判決が工業所有権センター(現・日本知的財産仲裁センター)の裁定をほぼ踏襲するものであり、紛争処理方針第4条a(i)ないし、(iii)(*4)の解釈を誤ったもので不当であるとし、平成14年5月9日、当社を被控訴人として控訴を行いました。

2.今回の判決

 この控訴人の控訴に対して東京高等裁判所は、本日、平成14年4月26日に東京地方裁判所の出した判決を再度確認し、控訴人の控訴を棄却する判決を行いました。

3.当社からのコメント

 本判決は、ドメイン名を先に登録していたとしても、その利用方法に不正な目的がある場合には当該ドメイン名の利用は認められないという判断が再度確認されたものであり、インターネットの健全な発展に資する正しい判決だと思います。
 当社からのドメイン名移転の申立は、「goo」ユーザの皆さまから寄せられた声に応える形で行ったものであり、今回の判決が確定すれば、当社サイトと控訴人サイトが誤認混同される状況も解消され、より快適にご利用いただけるようになることについて大変喜ばしく思います。
以上
《本件に関する問合せ先》
株式会社NTT-X
広報室
E-mail:pr@nttx.co.jp
森綜合法律事務所
代理人弁護士 横山経通
Tel:03-5223-7739
《 補足 》
(*1)【 NTT-X 】http://www.nttx.co.jp/
 NTT再編に先立つ1999年4月、NTTのマルチメディア推進本部および研究所のスタッフ201名(平均年齢29.5歳)によってスタートした、NTTグループのインターネットサービス会社。国内ネット人口の半数以上が利用するナビゲーションサイト「goo」(www.goo.ne.jp)や、国内最大の本格的e-ラーニングサービス「E-cube」(e-cube.ne.jp)、日本のITカルチャを牽引するWebマガジン「HotWired JAPAN」 (www.hotwired.co.jp) 、国内でベスト10に入る売上高を誇るオンラインPCストア「NTT-X Store」(store.nttx.co.jp) など、数々のネットビジネスを“市場の先陣”としてみずから営みつつ、リーディングカンパニーとして培った技術・ノウハウ・経験をもとに、多