旧NTTレゾナント株式会社のプレスリリース情報です。
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【慶應義塾大学・gooリサーチ共同調査】「企業のCSR活動と消費者の購買意欲に関するアンケート」調査結果 ~環境対応商品や寄付につながる商品の販売促進には、購入による社会貢献の実感が必要~

平成21年2月24日

報道発表資料

慶應義塾大学
NTTレゾナント株式会社

【慶應義塾大学・gooリサーチ共同調査】
「企業のCSR活動と消費者の購買意欲に関するアンケート」調査結果
~環境対応商品や寄付につながる商品の販売促進には、購入による社会貢献の実感が必要~

 慶應義塾大学商学部髙橋郁夫研究室(東京都港区)とインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*)を提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中嶋  孝夫)は、全国のgooリサーチ登録モニターを対象に「企業のCSR活動と消費者の購買意欲に関するアンケート」に関する調査を実施しました。
本調査は、慶應義塾大学がNTTレゾナント株式会社と共同で調査の企画・設計・分析を行ったものです。
今回の調査結果より、地球環境に配慮した商品や、売り上げの一部が発展途上国への寄付に回される商品などを購入したことがある消費者は約5割に上ることが分かりました。購入商品は食品関連や日用品が中心で、店頭で見つけた時に購入することが多く、普段から問題意識を持って購入している人は少ない現状があります。購入経験がない人の7割は、今後の購入意向があると回答し、通常価格と同等か1割増しまでの価格帯なら「買いたい」と考える人が多い傾向にあります。購入意向のない人は、本当に社会貢献につながっているかが分からないと感じている人や価格が高いと考える人が多く、約半数に上ります。
今回の調査によって、環境対応商品や寄付につながる商品のさらなる販売促進に向けた課題は、商品購入による社会貢献の実感や価格面にあることが浮き彫りとなりました。
■総括
有効回答者800名のうち、45.5%の人が、地球環境に配慮した商品や、売り上げの一部が発展途上国への寄付に回される商品などを購入したことがあることが分かりました。実際に購入したことのある商品は、「食品・飲料」や「日用品(文房具、洗剤など)」などが多く、一回あたりの支出額が小さい商品が中心であることが分かります。商品を購入した理由としては、購入経験のある人のうち約半数が「店頭などで見つけたから」と回答し、「普段から意識して購入しているから」という理由を挙げた人は、2割程度にとどまりました。
環境対応商品や途上国支援につながる商品を購入したことがない消費者のうち、7割以上が今後購入したいと考えています。その際に希望する価格帯は、一般商品と同等か1割増し程度が良いと回答した消費者は合わせて9割以上に上りました。環境対応商品や途上国支援につながる商品の購入をしたことがなく、今後も購入意向がないと回答した消費者は、「本当に社会貢献につながっているかどうかがわからないから」と考えている人が多く、54.0%の人がそのように回答しました。また、46.9%の消費者が「一般の商品に比べて割高だから」と回答し、商品を購入することによる社会貢献の実感がしづらいことや価格面でのハードルが高い現状が浮き彫りになりました。
今後、環境対応商品や寄付につながる商品の販売を促進するためには、商品購入による社会貢献の実感を消費者が得られるような工夫や価格面でのハードルを下げることが、必要であると考えられます。
■調査結果のポイント
(1)約半数の消費者が環境対応商品や寄付につながる商品を購入
地球環境に配慮した商品や、売り上げの一部が発展途上国への寄付に回される商品などを購入したことのある消費者は、45.5%で、約半数近くに上っている。年代別で比較すると、10代~30代までは約4割である一方、50代以上は半数以上の消費者に購入経験があった。年代が高くなるにつれ、購入経験のある消費者が増える傾向にある。

(2)購入した商品は、食品・飲料や日用品が中心
購入経験者が、実際に購入したことのある商品は、「食品・飲料」や「日用品(文房具、洗剤など)」など、一回あたりの支出額が小さい商品が中心である。「耐久消費財(家具、家屋、自動車など)」のように購入代金が高い商品の購入経験は少ない傾向にあり、10~20代、30代においては10%以下の水準であった。

(3)環境対応商品や寄付につながる商品は店頭などで見つけた時に購入
商品を購入した理由としては、「店頭などで見つけたから」が約半数と最も多かった。このことから、地球環境に配慮した商品や、売り上げの一部が発展途上国への寄付に回される商品は、店頭における商品訴求が販売促進につながる可能性が高いと考えられる。また、「普段から(企業の社会貢献活動につながっていることを)意識して購入しているから」という理由を挙げた消費者は、50代以上の消費者(購入経験のある人)が、最も高い24.8%であった一方、10~20代では9.8%だった。年代が上がるにつれて、購買時における環境問題や途上国支援の問題意識が高まる傾向にあるが、日常的に意識をして購買している人の割合は依然として少ない。

(4)購入意向のある消費者は7割以上、希望価格は、通常価格と同等か1割増し程度
環境対応商品や途上国支援につながる商品の購入経験のない消費者のうち、74.1%は、購入意欲があると回答した。購入したい商品は、「食品・飲料」と「日用品(文房具、洗剤など)」が約7割以上で、購入しても良い価格帯については、9割以上の消費者が、通常価格と同等か1割増し程度までと回答した。

(5)環境問題への貢献や途上国への支援につながる実感が欲しい消費者
環境対応商品や途上国支援につながる商品について購入意向がないと回答した消費者にその理由を聞いたところ、54.0%の消費者が「本当に社会貢献につながっているかどうかがわからないから」と回答し、46.9%の消費者が「一般の商品に比べて割高だから」と回答した。商品購入によって環境問題や途上国の支援に貢献しているという実感が持ちづらいことに加え、価格面でのハードルが高く、購買意欲が削がれている現状がうかがえる。商品を販売するにあたり、企業は商品購入による社会貢献の実感を消費者が得られるような対策を講じることが必要となっている。

※調査では、地球環境に配慮した商品や売り上げの一部が発展途上国への寄付に回される商品を「企業の社会貢献活動につながる商品」として定義し、回答を集めまし
た。

以上
≪補足≫
(*)【 gooリサーチ 】http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(10.9万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(7.1万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.4万人)を含め、313万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。 (モニターの人数はいずれも平成21年2月現在)

≪本調査およびgooリサーチに関するお問合せ先≫
NTTレゾナント メディア事業部
E-mail:pr@nttr.co.jp

慶應義塾大学広報室
E-mail:m-koho@adst.keio.ac.jp