報道発表資料

NTTレゾナント株式会社（東京都港区、代表取締役社長：中嶋　孝夫、以下「NTTレゾナント」）と日本電信電話株式会社（東京都千代田区、代表取締役社長：三浦　惺、以下「NTT」）は、クチコミサイト上の商品などに対する複数のクチコミ情報を解析し、要約する「クチコミ要約技術」の実験を、ポータルサイト「goo」が提供する「goo評判検索」にて、本日より開始します。「クチコミ要約技術」を採用するサービスは日本で初となります。
本サービスにより、ユーザは、AV機器などの商品を購入する際に、評判検索ページに表示される大量のクチコミ情報を1件ずつ読むこと無く、商品の評判の概要を素早く簡単に把握することができます。

１.「goo評判検索」クチコミ要約機能の特徴について

昨今、ネット上には多数のクチコミサイトが存在しており、クチコミを閲覧するには一つ一つにアクセスする必要があります。そこで、商品の購入を検討するユーザに商品の評判情報を提供する「goo評判検索」ページでは、これまで、ブログ記事内に含まれる商品などの評判を自動的に抽出し、個々の特徴のあるコメントを表示していました。しかしながら、具体的な評価内容については、個々のコメントを読む必要がありました。
この度、NTTのサイバースペース研究所が開発した「クチコミ要約技術」を「goo評判検索」の「AV機器」等の一部のカテゴリー（※）に採用することで、クチコミサイト上の複数のコメントをあたかも一人のユーザが記述したような要約文として、商品情報と共に表示することが可能になります。また、要約文は商品に対する総合評価に加え、「ポジティブ」「ネガティブ」ごとに、120文字以内の要約文を2箇所表示することが出来るようになりました。（別紙1参照）
これにより、ユーザはクチコミを1件ずつ読まなくても、この要約文を読むことで投稿されたクチコミ情報のポイントを押さえることができます。

（※）実験開始時においては「goo評判検索」内の「AV機器」「パソコン・周辺機器」「パソコンパーツ」カテゴリーが対象。

２.「クチコミ要約技術」の特徴

「クチコミ要約技術」とは、商品や飲食店などに関するクチコミサイト上の複数のユーザレビュー記事をひとつの文章に要約する技術です。技術のポイントは以下の通りです。（別紙2参照）

①重要な評判情報の特定
ユーザレビュー記事を解析することによって評判情報（画質が美しい、リモコンが使いやすいなど）を抽出し、それぞれの評判情報ごとに記事全体での出現回数に応じた得点を付与します。高い得点を得た評判情報を重要なポイントとし、要約文に含めるので、ユーザレビュー記事全体を通して重要な評判情報を要約文に集約することができます。

②文の並びの最適化
要約された文章が自然な文の並びとなって読みやすくなるように、人間が作成した大量のユーザレビュー記事から、隣接する文の間の単語の出現傾向を機械学習アルゴリズムを用いてあらかじめ学習しておきます。要約文を生成する際に、得点の高い評判情報を含む文をできるだけ多く含めながら、隣接する文の間の単語の出現傾向を考慮して文をつなぎ合わせていきます。これにより、ユーザレビュー記事全体を通して重要な評判情報を含み、かつ、文の並びが自然で読みやすい要約文を生成することができます。

３.利用方法

「goo」トップ（http://www.goo.ne.jp/）左枠から「クチコミ＆評判」をクリック、「AV機器」「パソコン・周辺機器」「パソコンパーツ」の中から商品を選択。
以下のURLからも直接アクセス可能です。

「goo評判検索」URL：http://buzz.goo.ne.jp/

４.実験期間

2011年1月24日（月）～2011年8月23日（火）（予定）

５.各社の役割

(1) NTTレゾナント
本実験サービスに必要なデータを提供します。本実験により得られる利用動向やユーザからのご意見を踏まえて、今後のビジネス展開に向けた本技術の評価・検討を行います。

(2) NTT
本実験サービスに必要な「クチコミ要約技術」を提供します。本実験により得られる利用動向やユーザからのご意見を踏まえて、要約の有用性についての評価・検証を行います。

6.今後の予定

NTTレゾナント及びNTTは、インターネット検索サービスの更なる高機能化のための研究開発を進めていきます。
また、NTTレゾナントでは、本実験で得られるデータをもとにビジネス性の評価・検討を行いながら、「goo」での早期サービス化を目指すとともに、今後も最新の技術を積極的に取り入れ、ユーザのニーズにいち早く対応していくことで、より利便性の高い検索サービスを提供していきます。
さらに、本技術の大型レビューサイトへの技術提供、連携も検討していきます。
NTTでは、本実験で得られるデータをもとに、「クチコミ要約技術」の性能向上に取り組むとともに、今後も多くのユーザにとって有益となるサービスの研究開発に取り組んでいきます。

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